確かな技術と誠実さで培った信頼 人の本質を見極め「良い出会い」でM&Aを成立

ベテラン職人の確かな技術と培った信頼を武器に鋼製建具の事業を展開するビルテック建商株式会社が、現在の親会社である本件譲受企業とのM&Aを成立させた。M&Aを検討した背景、ACN経営研究所にM&Aサービスを依頼した理由、そして事業や従業員への思いについて、代表取締役 松田 博樹氏に話を聞いた。

M&Aを検討した背景

  • 年齢を重ねるにつれ、だんだんと自身が引退したあとの会社の将来を考えるようになった。
  • ベテラン従業員が培ってきた技術を継承したいというという思いはあったものの、実子に継がせることは考えていなかった。
  • M&A仲介サービスの話しを聞くなどして、事業が健全なうちに動き出したほうが良いと判断。

ACN経営研究所を選んだ理由

  • 営業担当者が専門的な知識を持つだけではなく、親身になって寄り添ってくれた。
  • いろいろな質問や要望に対するレスポンスが素早く、不安なくすすめることができた。
  • 最初は別の会社にM&A仲介を依頼していたものの、ACN経営研究所の対応の誠実さ、専門的な知見が信頼できると実感。最終的に前の契約を解除し、依頼することを決断した。

M&Aをした後の変化

  • 就業規則や休日付与数など働く環境を整備し直し、採用強化に取り組む。
  • 培った技術を生かして、会社としてさらに成長を続けようという前向きな意識が芽生え、組織が活性化している。

企業紹介・経営者の思い

「信頼」を大切に、真面目で丁寧な仕事で、
安心・安全・快適な環境を届ける

会社の規模や歴史に関わらず、経営者という立場に立った瞬間から、

「この会社を、この先も守り続けられるのか」という問いは避けて通れなくなります。

社員の顔、現場の空気、取引先との関係。

それらを預かる責任の重さは、年数の長さだけでは測れません。

当社は、サッシやガラスの工事、自動ドアの修理など、鋼製建具の分野で、図面作成から材料手配、施工まで一貫してお引き受けしている会社です。2011年に先代の社長が東京都葛飾区で創業し、現在、私が2代目の社長を務めています。

トップとして大事にしているのは、何よりもまず「信頼」です。それほど規模も大きくなく、歴史も浅い企業としてお客様に信頼していただくために、人との繋がりを大切にして、一つひとつ真面目に丁寧に仕事をすることを心がけています。

小さな約束を守り続けることしか、自分たちが評価される道はないと考えてきました。お客様に喜んでいただける地道な結果を積み重ねて、信頼を築いていきたいと考えています。

そしてもう一つは「健康」です。良い仕事をするために、従業員が健康でいられる環境づくりを大切にしています。長く一緒に働いてもらうためにも、無理をさせない会社でありたいと思っています。

住空間の建具の機能というものは、安心・安全・快適な環境に大きく関係します。お客様に最適なものをお届けするために、現状に甘んじることなく、「社会のため」「お客様のため」に、社員一丸となって真面目に取り組むことをモットーにしています。

M&Aを検討した背景

培った技術を次世代に継承したい。
会社の将来を考えM&Aを検討するように

年齢が60歳に近づいたころから、少しずつ会社や自分の将来のことを考えるようになりました。周囲には、退職をして第二の人生を歩みだしている同級生なども出てくる時期です。自分も、先々の身の振り方などを考えたのですが、当然ながら、ずっと社長を続けることはできません。頭では分かっていても、改めて向き合うと簡単なことではありませんでした。実子に継がせるつもりはなかったため、自分が退いた後も会社が続いていくにはどうするべきか、事業承継などについて何かしら動かないといけないな、と感じていました。

何よりも、当社には経験豊富なベテランの職人がたくさんいます。自分がいなくなったあと、この人たちはどうなるのだろうという思いが常に頭にありました。また、培った技術をできれば次世代に継承したい…。トップとして、そんな願いも抱いていました。

そうした思いが具体的に形になっていったのは、実際にM&Aの仲介をしているいろいろな企業の担当者たちから話を聞いたことがきっかけです。会社を経営していると、毎日のように営業や勧誘の電話がかかってきます。M&Aに関しても、さまざまな仲介会社から打診のお話がありました。まずは話だけでも聞いてみようと、面談などを重ねるうちに、経営が健全で自分も元気なうちにしっかりと手を打っておいた方が良いなと考えるようになりました。

ACN経営研究所との出会い

最初はテレビCMを目にするような大手に依頼したものの、だんだんと対応に不安を感じるように

実は、ACN経営研究所にお願いする前は、別の仲介会社と契約をしていたんです。テレビでCMを目にするような、知名度のあるところだったので、大手なら安心だろうと思い依頼をすることに決めました。

しかし、実際に担当者と面談を重ねていくと、いろいろと不安な点が出てきました。営業の担当者の方にあまり熱意が感じられず、言葉を選ばずに言うと「仕事だからやっています」というような冷たい印象を受けたんです。M&Aが初めてだった私にとっては、正直なところ心細さを感じました。

ちょうどそのころお電話をくれたのが、ACN経営研究所の営業担当者です。会ってみると、それまでお願いしていた仲介会社の担当者とは違って人間味があり、温かい感じを受けました。

すごく体格の良い人だったので、「何かスポーツをやっていたんですか」と聞いたら、学生時代はラグビー部で…といった具合に、雑談にも気軽に応じてくれました。前の依頼先の対応で少し心配になっていた私は、M&A自体を考え直そうかとも感じていたころだったのですが、ACN経営研究所の印象の良さから、少し継続して話しを聞いてみることにしました。

ACN経営研究所を依頼を決めた理由

素早い対応、プロとしての情報の幅広さ。
一つひとつの行動から信頼できると感じたことが決め手に

何度か会って話しをするうちに、それまでの会社と違って、ここは信頼できる、と次第に感じるようになりました。こちらから投げかけた質問にもすぐに返事を返してくれる。そして、まめに訪問してくれる。行動の一つひとつから、当社に寄り添い、一緒になって会社の将来を考えようという気落ちが伝わってきました。担当者はお酒が飲めないにも関わらずお酒の席にも付き合ってくれて、時にはACN経営研究所の社長を連れてきたこともありました。私自身、人とのつながりを大事にしながら信頼を築く仕事の仕方をしてきたので、こうした姿勢に誠意を感じた、というのが、大きな理由の一つです。

もちろん、プロとしての情報の幅広さ、知見の広さなどから安心も感じました。最初のうちはどのような企業に譲渡したいのか希望が固まっていなかったため、会社の規模や業種など、いろいろな要望を投げかけていました。時には首尾一貫していない意見を出したこともあるのですが、そうしたこちらの要望に沿った企業を挙げて、それぞれのメリットやデメリットをいろいろな角度から一つひとつ丁寧に検討してくれました。

M&Aというのは、当事者や従業員からすると、人生を左右する重大な出来事です。やはりお願いするなら、不安なくいろいろと相談できるところ、人として信頼できるところに依頼したいと思い、結局、それまでの仲介会社との契約をやめ、ACN経営研究所に改めてお願いすることに決めました。

最終的に譲受企業を決めた背景

自社にはない魅力を持ち、シナジー効果が期待できる
信頼感ある企業と最終的に合意

譲渡先としていろいろな企業を検討しましたが、簡単に答えが出るものではありませんでした。

その中で最終的に、現在の親会社である本件譲受企業に譲渡することが決まりました。同じ業種ではない方が良いのかな、とも最初は考えていたのですが、ACN経営研究所の担当者から、今回のお相手企業は同じ鋼製建具の領域でも販売を強みとしていて、施工技術を持つ当社と一緒になることで双方に大きなメリット、シナジー効果が期待できると聞き、頭だけでなく、気持ちの面でも少しずつ納得感が生まれていきました。

また、平均年齢が若い会社というのも、魅力の一つでした。当社は50代以上が中心で、自分たちだけでは新たなものを取り入れ成長していくことが簡単ではありません。

「このままで良いのだろうか」という思いが、どこかにあったのも事実です。

そんな当社に新しい風を吹きこんでくれるのでは、と感じました。実際にホームページなどを拝見しても、時代に沿った取り組みをしていたり、SDGsなど企業としての役割をしっかりと考えていたり、将来を見据えて事業に向き合っている姿勢が伝わってきて、一緒に事業に取り組みたいと思うようになりました。

そしてやはり大きな決め手となったのは、実際に社長と面談した際の印象です。誠実な人柄や、ともに会社や業界を良くしていこうという前向きな意思を感じました。条件や理屈を超えて、「この人となら、会社の未来を一緒に考えていける」と自然に思えたことが、背中を押してくれました。最終的には人としての信頼ですね。

M&A後の変化

M&Aを通じて得た「良い出会い」
組織に新しい風を入れてさらなる成長を

2023年11月に正式に契約を締結し、実質的に2024年4月から新たな体制で事業がスタートしました。

正直なところ、最初は不安がなかったと言えば嘘になりますが、 約1年と半年が経ち、事前に予想していた以上にいろいろなプラスの変化が出ていると感じています。

例えば就業規則も、これまでの古いものではなく、今の時代にあった内容に一新しました。休日も増やして若い人に受け入れられるような従業員が働きやすい環境を整備し、採用活動に力を入れ始めています。

譲受企業からも当社に人が来て、今、一緒になっていろいろな改善に取り組んでいます。「こうすべきだ」と一方的に変えるのではなく、現場の声を尊重しながら進めてくれていることに、安心感があります。上から押し付けるというのではなく、自走できる組織作りを目指して伴走してくれるので、元からいた従業員も前向きな空気を感じていると思います。

オーナー企業というのは、どうしてもトップの考え方一つに大きく左右されてしまう面があります。これまで当社も、どちらかというと「松田商店」という色合いが強かったかもしれません。それが悪いことだとは思っていませんが、同時に限界も感じていました。

将来に向けて成長を続けるためにも、新しい外部の風を入れ、いろいろな角度で私たちだけでは気が付かなかったことに目を向けられるようになったことは、本当によかったと思います。

ACN経営研究所に依頼して一番感じるのは、「良い出会い」を作ってもらったということです。単にM&Aを成立させるのではなく、その後の時間まで見据えたご縁だったと、今は実感しています。これまで培った信頼を大切に、譲受企業の皆さんと一緒に、さらなる成長を続けていきたいと思います。

譲渡企業

企業名
ビルテック建商株式会社
所在地
東京都葛飾区
事業内容
建具・ガラス・内装仕上工事業
売上高
約5億円
M&Aの検討理由
事業承継のため

譲受企業

企業名
所在地
一都三県
事業内容
各種板ガラス・住宅建材の卸売および施工
売上高
約30億円
M&Aの検討理由
事業領域拡大のため